宮崎駿のアニメ「天空の城ラピュタ」では空に浮かぶ城砦都市の映像的構成とその崩壊シーンに心を奪われたが、この地球上にも「天空都市」と名づけられている場所がある。ペルーのマチュピチュである。標高2280メートル。切立った山の斜面をバスで九十九折に登っていくと、遠くの山並みを見晴るかすその頂に石積の神殿や住居跡が広がり、まさに天空の都市そのもの。こんな峻険な山の上に最盛期で1万人もの人々が住んでいた都市があろうとは誰が考えるだろうか。その光景は神々しく神秘的であった。
ふもとの村はローカル電車の終点駅でもあり、本数の少ない電車を待つ観光客でごった返していた。
細い道路の両側に喫茶店やレストラン、士産物屋が並ぶ風景は観光地に共通のものだが、掲げられたサインが面白い。こんな僻地に看板屋さんなどあるはずもなく、ぎこちない素人の手作り風がほとんど。よく見れば素朴さの中にそれぞれに工夫がこらされていて惹かれる。
写真は喫茶店のものだが、跳ねだしたアームに止まるオウムもサインの一部といった感じで、目を引くことこの上ない。
(2000年 8月)
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