中世都市フェズはどこまでも続く迷路で有名だが、そのハイライト、メディナの観光ではまず近くの丘上に上って全体を眺めた。びっしりと集積した白い民家のとてつもない広がりが巨大な蟻塚でも見るかのようで、そこが人々の生活の場であることを忘れさせた。
いざ内部に潜入してみれば、狭い道に行きかう人の多さと両側に並ぶ店の活況ぶりにまたビックリ。
買い物客に混じって商品の運搬役としてのロバやラバが行き交う。道路は車が通れるほどの車幅はないから当然彼らの出番となるのだが、ここでの優先順位はロバとラバなのだ。それらが袖刷り合わせるばかりの異常接近ぶりだから、ここではいい服装は禁物だ。
その狭い道路に面する店舗では商いばかりか生産活動までなされ、喧騒の中、職人たちが一心不乱に手を動かしている。珍しいのはパン焼き屋さんで、客が持ち込む捏ね上がったネタを焼くのが仕事。
狭い道路では頭上の突き出しサインが活躍する。ここでは八星形の定形型サインが面白い。寺院、仏具屋、みやげ物屋、食べ物屋など、独特の図柄で表示されていて分かりやすい。
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